研究報告会 文楽フィルム「日本の人形劇」@早稲田大学

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20100112-12.jpgこれまた蔵出しネタです、しかも年越し・・・m(_ _)m
 
去年の12月22日。早稲田の穴八幡で一陽来復のお守り買ってきたよ〜というのは、すでにブログに書いたのですが、その時の本当の目的イベントは、「研究報告会 文楽フィルム『日本の人形劇」(MARIONNETTES JAPONAISES)』 主催:演劇博物館グローバルCOE日本演劇研究コース・映像研究コース」 (長!)というものでした。

上の朝日新聞他の記事に、フランスのアルベール・カーン博物館で、古い文楽の記録映画が発見された、その研究上映会が早稲田であるよ〜、しかも無料とな。

二代豊竹古靱太夫(→豊竹山城少掾)、三代鶴沢清六、初代吉田栄三、三代吉田文五郎(→吉田難波掾)の動く姿が見られるんですぞ!  アンツルさんの「文楽 人と芸」(松岡正剛先生の紹介も必読!)あたりで手に汗にぎる芸談の凄腕の名人たちですわい。

整理券を配るという時間の30分前に着いたら、もう40人ぐらいの行列が! あんたも好きじゃな〜(by 枝雀)。結局、本会場の他にモニターで別室会場も設けられたらしい。

ご挨拶やこのフィルムの歴史的意味などのお話があって、いよいよ上映!
って、まずお断り「音声は付きません」・・・がちょ〜んですね。当たり前にそうでした。でもさすがに42分音無で見るのは、どんな文楽マニアでも気絶、と適度な解説を入れながらやってくださったので、とってもおもしろかった。舞台部分は『妹背山婦女庭訓』から「道行恋苧環」(お三輪:文五郎、求女:三代目吉田玉蔵:橘姫=栄三)、『本朝廿四孝』から「十種香の段」(八重垣姫:栄三、勝頼:吉田玉次郎)、同「奥庭狐火の段」(八重垣姫:栄三)だったかと。

一度話を聞いてみたかった内山美樹子先生のお話があって、「お楽しみ、実験があるので、話はほどほどに」と気を持たせ、なにかと思ったら、登場する名人ずばりではないけれど、当時のSP盤から選んで音を合わせて見ました、と上演部分20分ほどをもう一回。はい、やっぱりこれはよく分かります! すごい!

しかし、苦虫百匹もかみ殺したような写真ばっかり見ていた名人たちが、にこやかに笑いながら人形こしらえなんかしている楽屋風景だけでもおもしろかったな。

ちなみに、当時は撮影自体が、音声なしが前提だからして、三業揃って演じてではなく(床の上に誰もいない!)かけ声とか、軽い合図のような浄瑠璃で使ってたんじゃないかというようなことでした。

これは、この後手を入れて、演劇博物館で試聴できるようにしてくれるらしいです。楽しみ!  再生スピードをなんだかいろいろ試したということで、昔のフィルムの上映にありがちなちゃかちゃかした動きではなく非常に自然だった。このへんは、デジタルの恩恵かな?

贅沢を言えば、このフィルムを現役の三業の人に見せて解説や感想や、どこが違いますね〜っというような話を聞く会とかあればおもしろいかも、と思ったり。

ついでに、といっては何ですが、演劇博物館も訪問。坪内逍遙先生(といっても、業績をよく知らない、汗)顕彰ね。
シェイクスピア所縁のグローブ座を意識した設計の建物、ということらしいですが、ハーフティンバーのイメージは、ロンドンのリバティ百貨店(大好き!)を思い出しました。まあ、木に竹を接いだといえばそうなんですが、さすがに、年月の力でアクが取れてまあ馴染んでいるかも、古い洋館な感じは好きかも。

企画展は「並木宗輔展--浄瑠璃の黄金時代--」(菅原伝授、千本桜、仮名手本の3大名作の合作者の一人)。なるほどね!という感じで研究報告会と合わせて興味深く。

↓クリスマスツリー立ってます。っていうところも、リバティを思い出させたかも from 昔々のロンドン旅行。

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このページは、かえるが2010年2月12日 19:30に書いたブログ記事です。

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