12月文楽「文楽へようこそ 文楽の魅力 + 仮名手本忠臣蔵」

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12月の東京公演は、国宝さんたちはいらっしゃらず。公演の半分は、中堅若手で学生の団体さんをターゲットに、文楽の普及を目的にした「文楽へようこそ(文楽鑑賞教室)」シリーズ。まず、文楽とは(三業の紹介)+分かりやすい演目の公演。同じ内容(たぶん)で団体さんを入れずに、開始時間を遅めにしたのを「社会人のための文楽教室」と呼んでます。AプロとBプロは同じ公演内容で出る技芸員さんがAチームとBチーム。で、人形は、勘十郎さんと玉女さんがそれぞれヘッドね。
ということが、さ〜すがにこの頃分かってきました^^;)

三業の紹介はさすがに何回も聞いたのでもういいのですが。Aチーム、勘十郎さんの大星由良助は見逃せない。
歌舞伎だと、判官が切腹した後、城の広間で大星と他の家中の侍たちがどうしようこうしようという相談の場面、「まだご了見が若い若い」の名台詞があって、門の外での大星独りの決め決めの思い入れに続くのだけれど、文楽では、判官の遺体を籠で送り出しちゃうと、舞台装置がばーんと飛んで(この辺は、舞台サイズが小さいだけに、逆に歌舞伎より大胆な場面転換)、真っ暗な門の外、しーんとしたところを奥から提灯をもった大星が・・・。提灯の紋を切り取り、さんざさんざ思い入れをした後で「はぁ〜〜〜〜ったと睨み〜〜〜」と台詞はたったこれだけ!  実相寺さんでのお話しの時、勘十郎さんが「玉男さんは10分ぐらいやっていたけれど、僕は2〜3分もつかなあ」に、燕三さんが「三味線で見てましたけど、あれは毎日長くなりましたよ」と言っていたシーンに興味しんしん(ちなみに以前、地方公演で、しーんと真っ暗になったところで、なんと、公演が終わったと勘違いした掃除のおばさんがモップもって舞台に出てしまった、あまりのことに誰も止められなかった、というすごいハプニングも披露された)。
で、もちろん立派な大星でした。だいたい8分はやってたな(笑)。判官の吉田和生さんも切腹のところ、何回かどきっと生きて見えてなかなかよかったと思う。
明け渡しの段、三味線が寛太郎君だったので、おおついに一人で、わたしもけっこう長く見たもんだ、感無量!と思ったら御簾内でした。いえ、御簾内でも一人は一人。見始めの頃、いっつも三味線のはじっこ(「豆喰い」と呼ぶそうです)に中学生がいる〜って(すごい童顔だし)思ってたけど、この頃、だいぶ内側だったしね。

ちょっと気になったのは、高師直の人形がとてもでかい。他の出し物でもときどき混じっているけれど、他の人形より一回り半ぐらいでかくて、中学生の群れに大人が入り込んだような違和感・・・。どうやら文楽にはNゲージみたいな共通縮尺というのはないらしいのだけれど、あれはさすがに不自然にでかくないかしら? 昔から、お約束として気にしないものなのだろうか、と。第一人形の大きさにああ大小があったら、人形遣いさんもたいへんそうだなあ、とも。

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このページは、かえるが2009年12月18日 13:49に書いたブログ記事です。

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