ラ・フォル・ジュルネ2009

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初めての「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)」つまり、東京フォーラムの会場を複数使って演奏会が山盛りの毎年GW期間中に3日間ほどあるお祭り。公式発表では71万人の人出だったそうで、そりゃあまあ地獄 ^^;) トンフル国内感染前でよかったね〜。

今年は「バッハとヨーロッパ」と古楽系なのではじめて挑戦。わたしの行ったのは5月4日に4つ、5日に2つ。何しろ売り出し日に間抜けなオンラインの申し込みシステムがぶち壊れやがりましたので、はい。もうちょっといくつもりだったけれど、結論的には十分以上つぎ込んだかと・・・。

点付けすると、
1)F・ヴィオンディとエウローパ・グランテのヴィヴァルディ「四季」 ××
2)曽根麻矢子、寺神戸亮  ○
3)フランソワ・フェルナンデス、フランソワ・ゲリエ ○○○
4)ベルリン古楽アカデミー   ○
5)ブリジット・エンゲラー、アンリ・ドマルケット ○○
6)タチアナ・ヴァシリエヴァ、勅使川原三郎  ○

1)は今回行った中で一番大きな会場で5000人! 5000人で聞く「四季」ってなんじゃろ^^;) まあ、前から8列目でしたからそれでもまだましか・・・
そして、今回かなり期待していたプログラムだったけど、すごいがっかり。ソロの音出たとたんに、えっ! こんな汚い音なの〜^^;) あやややや、10年前に聞けば鬼才っぷりが味わえたのかしら。オーケストラの方もこんなもんかい、と。
ヴィヴァルディのヴァイオリン聞くのはやっぱり次のカルミニョーラ様とVBOの来日を待つべきであった、耳の操を汚して罰が当たりました。ごめなさいカルミー様!と心の中で懺悔懺悔。
ヴィオンディは他のプログラムのチケットも当初取るつもりだったんだけど、取れなくて幸いだった。
※ええと、演奏が終わると、拍手とブラボーの嵐だったので、私の耳の方がヘンなのかしら・・・とも。自信の無いカエルではありますが。まあ、人の耳で聞くわけにはいかないししょうがないやね〜。

2)3)は連続して、ガラス棟4Fの100人ちょっとの小さな会場。ひっそりとして下の喧騒とは別世界でやっと一息。ただし、所詮、ビジネス用会議室なので、パイプ椅子なのはしょうがないとしても、天井は低いし、なんといっても空調の音が大きく最悪。
3)は、「演奏者からの強い要望により空調切ります、気分が悪くなったらどうしろこうしろ」とねちこいアナウスが開演前にあって、別に暑くもなく快適に聞いていたのに、なぜか3曲目で空調オン!? 逆に部屋が暖まっていたので、すごい空調音になってしまってブヒ〜でありました。

で、それでも2)でたいへんまっとうなしっかりした演奏でだいぶぶよぶよヴィオンディショックから立ち直り。
3)でF・フェルナンデスさんの音が出たとたんに、そうよこれなのよ〜♪  なんと申しますか、よい音は鼓膜だけで聞くのでなく、全身で吸い込むというか、皮膚も肉もそのまますーっ細胞を活性化させつつ透過してもろに心臓まで届くのです。
去年かな、武蔵野で聞いたときもよかったんだけれど、席が遠かったので、今回は至近距離で聞いて、全細胞に音が行き渡った感じ。もちろん演奏内容も抜群、ああ、3曲目の空調さえなければねえ。

4)は、もうまことにドイツ人によるドイツ人の曲をドイツ人のための・・・(笑)。最初のイタリア人によるイタリア人の・・・、と非常に対照的でおかしかった。
まあ、演奏はものすごいおもしろい、というわけでは当然・・・無くでも満足のゆく。特に2曲目はG線上のアリア入りの分かりやすい乗りやすい明るい曲だし。
コントラバスの赤ら顔の木こりっぽいおじさんのキャラが非常に気になりました。彼のぶいぶい活躍する曲を聴いてみたいぞ。

次の雨の日に2つ。

5)はとってもよかったのだけれど、近くのお子様ががしゃがしゃと落ち着かなくうるさく台無し、後で一発殴らせろ(もちろん親をね)という感じでがっかり。
あまり下調べをせずおもしろそうかな、というぐらいでチケット押さえたので、最後の曲で「はて、バッハのはずなのに、なぜ私はかように情熱的なロマン派を聞いているのであろうか」と頭から「?」がいっぱい(笑)。「J.S. バッハ/ブゾーニ」の編曲したブゾーニが思いっきりロマン派だったでした〜。

6)勅使河原さんはいままで何故かご縁がなく、この間の横浜トリエンナーレでも部屋の外からガラスのしゃりしゃりと鳴る音を聞いたのみ、やっと初見参。他のプログラムとは客層もちょっと違う感じ。演奏も踊りもおもしろかったんだけど、どっちを見たらいいのかちょいと切ない。53年生まれだけど、まだまだ見事な動きでした。贅沢を言えば、無伴奏はもうちょっとだけテンポゆっくりな方が好みではある。

5)と6)は同じ会場。なぜかこの会場は、開場するときにハンドベルで合奏有り・・・なんだけど、どうせやるんなら、お願いもうちょっと練習してけれ〜。失笑の漏れない程度に・・・せめて。


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●F・ヴィオンディとエウローパ・グランテ
ヴィヴァルディ「四季」

●曽根麻矢子(チェンバロ) 寺神戸亮(バロック・ヴァイオリン)
J.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第4番 ハ短調BWV1017
J.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロの ためのソナタ第5番ヘ短調BWV1018

●フランソワ・フェルナンデス(バロック・ヴァイオリン)フランソワ・ゲリエ(チェンバロ)
J.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第1番ロ 短調BWV1014
J.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのた めのソナタ第2番イ長調BWV1015

●ベルリン古楽アカデミー
J.S.バッハ:管弦楽組曲第1番ハ長調BWV1066
J.S.バッハ:管弦楽組曲第3番ニ長調BWV1068

●ブリジット・エンゲラー(ピアノ)、アンリ・ドマルケット(チェロ)
J.S.バッハ/ジロティ:「オルガンのためのトッカータ、アダー ジョとフーガハ長調BWV564」よりアダージョ
J.S.バッハ: 「ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第4番ハ短調 BWV1017」よりシチリアーナ
J.S.バッハ:カンタータ「いざ来 たれ、異教徒の救い主よ」BWV61 よりコラール
J.S.バッハ:「ピアノ協奏曲第5番ヘ 短調BWV1056」よりアリオーソ
J.S.バッハ/ブゾーニ:「無 伴奏チェロ組曲第6番ニ長調BWV1012」よりアリア→G線上のアリアに変更
J.S. バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調BWV1008
J.S. バッハ/ブゾーニ:半音階的幻想曲とフーガニ短調 BWV903

●タチアナ・ヴァシリエヴァ(チェロ) 勅使川原三郎(ダンス)
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番、第6番

20090504_116.jpgもちろん、わけのわからんグッズ満載の巨大お土産ショップ併設。唯一買ったのはウィーン風らしいバニラクッキー、なんか「ポルボロン」ぽさそうと。確かにさくさくしててちょっとポルボロンっぽさもあり、これはまあ当たり。

来年は、ショパンだし、古楽はとうぶんないだろうからしばらくいかないと思うけど。

メモとしては、屋台村のビールは400円〜。Dホール地下のコンビニで買えば220円とかだよ〜。

公開マスタークラスやら、無料の演奏は、どれもこれもいつも行列、長い場所取りが必要で演奏は20分とか30分だけなので諦め。ちょっと人多すぎ。有料コンサート自体ももっとぶらっと当日行って入れるのだったらお祭りらしくて楽しいけど、あんなお馬鹿な争奪戦はもういやかも。

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このページは、かえるが2009年5月11日 09:34に書いたブログ記事です。

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