三三冬噺三夜

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20081216-1.jpg12月16日、四谷の紀尾井町ホール(小)
3連続公演。選ばれている噺がどれも渋くておもしろそうだったので、3日ともとればよかったかな、と思いながら、ゲストが南光さんの中日のみ。

古今亭志ん八:牛ほめ
前回、三鷹で聞いたときより上手にこなれた感じになっていたような。若いのに、昭和の噺家さんみたいなレトロキャラ。

柳家三三:福禄寿
「福禄寿」は、「予習されてきた方には申し訳ありませんが、圓朝作ですが、三三脚色でずいぶん変えてます」とまくらに振ったとおり、原作の二人兄弟は、 「福太郎、禄次郎、寿三郎?」の三兄弟に増殖。だめ兄は次男に割り振り、長男がものの分かったとってもいい人に。次男の無心に来る相手も母親から三男へ変え、お金も、長男から三男を通して次男に渡される。次男の改心は、立ち聞きした母弟の会話ではなく、三男に「兄さん情けない、そんなお兄さんじゃなかった」と泣いて諫められたから。次男を隠すところで笑いどころを足して、かつ「落ち」を付けてあった。

うー ん、聞いている最中は、見事なストーリーテリングだった(三男の泣きはちょっと大仰で臭い、落ちはいらない、と思ったけど)けれど、 やっぱり原形を見直してみると、特にそこまで直す必要はなかったかもね、素直にやっても三三さんの実力をもってすれば十分おもしろかったんじゃないかな、まあ、改悪ではないか。

--中入り--

桂南光:義眼
南光さん、東京にはなかなか呼んでもらえないんですよ、とお客さんの反応をみいみい、小米朝襲名披露の旅行ネタなどの米朝コンフィデンシャルですっかり座をほぐし、声が出なくなったときに内視鏡を入れられた噺をまくらにふって、「義眼」でした。軽め、かつ上方の香りたっぷり。

柳家三三:鰍沢
圓朝もの渋渋シリーズ、おまえは圓生かい、彦六かい!?というような噺を手がけるシリーズ。語り力が生きてまことにけっこう。三三さんは女性の表現が上手いので、月の兎花魁も迫真のよい出来。満足満足♪

あ〜、しかし三三さんのチケット争奪戦だいぶ激しくなってきました。一瞬で売り切れ・・・負けが込んできてる!

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このページは、かえるが2008年12月31日 14:05に書いたブログ記事です。

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