喬太郎独演会@紀伊国屋ホール

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柳家さん若:野ざらし
柳家喬太郎 :井戸の茶碗
 仲入り
三増紋之助:江戸曲独楽
柳家喬太郎:子別れ

都民劇場主催の喬太郎さんの独演会、去年に続いて2回目。シリーズ化されますように、祈願!

この日はなんといってもラストの「子別れ」に尽きます。とっても満足。
「文楽の明烏」「志ん生の黄金餅」みたいに「喬太郎の子別れ」と呼べるだけのオリジナリティのある出来になってた。
まず、子どもの亀ちゃんのキャラがむちゃくちゃ立ってて、こまっしゃくれの、この子ちょっと憎たらしい、とまで思わせておいて、・・・最後に一転、非常に子どもらしい子どもに戻って、その落差でぐっと泣き落とし。
番頭さんが謎の陰謀家と化していておかしい(あまりに都合のいい、道での再会の不自然さをこれで解消、諜報員メアリーの先祖か?)。
「お店の鰻みんな食っちゃいな」と屈託のないお母さん。
なんといっても、名人上手がいろいろ工夫に工夫を重ねた、亀ちゃんが家に帰ってから、父親にもらったお小遣いをお母さんに見つかって、お父さんに会ったことを白状させられるまで・・・という長い凝った運び、この噺のひとつの山、さあ、喬太郎さんどう捌いて見せるよ、と、ぐぐっと身を乗り出して聞くところを、「ただいま、おとっちゃんに会ったよ、これもらった」と、見事にあっさり片付けちゃって爆笑でした、などなど。
うん、磨き上げられた古典に工夫をするならこうしてくれなくちゃ、わたしは、こういうの待ってました♪
さすが、「志ん生、圓生はもう居ませんから」という枕で始めた会、その覚悟で進んでください。

でもさ、ちょっと途中で上下というか、お父さんと子どもの目線の上下間違えてしばらく進んでたかな(笑)。

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このページは、かえるが2008年10月11日 21:36に書いたブログ記事です。

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