8月の歌舞伎座はスペシャルで三部構成。二部は諦めて、夜の第三部は、野田秀樹「愛陀姫」=ヴェルディのオペラ「アイーダ」の翻案、初演♪
友達と一緒にまず2階席で見て、おもちろかったね〜♪ (昔の夢の遊民社のお芝居を思い出したそうです)。
もう一回、隅々まで注目しつつ見たいな、音楽もかっこよかったし、もう一回聞きたいなと、うっかりオンラインチケットを覗いたら、なんと一階の桟敷席にひとつ空きが! この夏は休み無く働いた自分にご褒美、歌舞伎座が建て替えになる前に一度は桟敷と思ってたし、と言い訳してクリック。
どうせなら、歌舞伎座の桟敷でこそザ・ 幕の内弁当じゃん、と贅沢の上塗り(開演前に注文を取りに来て、休憩前に後ろの下駄箱の上にお届けされます)。お供に恵比寿ビール・・・ここまでは贅沢・・・は、外で買って入りました、と結局ボンビーナかい。えっと、ちなみに、お弁当は、お味はそれほどではなかったな、ええお値段したのにお吸い物なしかい、湯飲みは発泡スチロールかい^^;)
舞台に2匹の象が出てきたときに、映画『アマデウス』で、モーツァルトと組んで新しい出し物をつくって一気に人気をさらおうという座頭役者の出てくるシーンを思い出した。
芝居というのがイコール歌舞伎で、官許の3座に、小さいオフブロードウェイみたいな小屋がいっぱいあって人気を競っていた頃は、こんな風に、「お〜い、こっちの小屋の新作おもしろいぞ。象が出たんだってよお」とか、評判になってどっと入りが違ったり、興行が伸びて何ヶ月も続いたりしたんだろうな。
勘三郎さんは、伝統でございと守りと伝承だけに固まってないで、ほかのエンターテインメント全部を相手にしてがんばってるわけで、野田さんでも、串田さんでも、どんどん引っ張り込んでばんばんおもしろいもの作って頂けるととても楽しい♪ 「愛陀姫」は、あんなの歌舞伎じゃないとか賛否両論だったようだけど、2回も行ってしまったように、わたしにはとってもおもしろく、いいんじゃな〜い、というか、がしがしやっていただきたい。ただ、大活躍でプロデュースもやっていると、自分の個人技も高めていくのがたいへんだろうな、この前見た「正岡」みたいないい演技も、それはそれで見たいわけでと欲張りに。
ちゃんとした劇評を読みたい方は、渡辺保先生のこちらのページを。
たったひとつ、そりゃないでしょー、と残念だったのはラストシーン。
恋人たちが地下の墓場に閉じこめられて、重なりあって息絶えて幕、と大悲劇なんだけど(だいたい死因は何? ぺらぺらしゃべってたのに突然に酸欠? 絶望死? というのはともかく)、二人の魂が寄り添って天に昇っていくのを表現したのが、ひゃあ、白い風船が二つ、洞窟の天井にポコンポコンとぶつかりながら押し出されて来て、糸が見える素朴さで上昇、天井へと。おやおや、客席思わず失笑。いまどきの舞台美術、なんかもうちょっとロマンチックに綺麗に上手にできたでしょうに、ちょっと唖然とする幕切れでした。あれがなければ、もっと最後の拍手は来てたと思うけどなあ。唖然としちゃったよ。
亀蔵さんウォッチング。今回は多々木斬蔵という名で、ちょっとチャリ入った、一応侍(副)大将ぐらい。役作りは「七人」の菊千代と、マカロニウエスタンのおっきな拳銃をいっぱい差した間抜けな山賊の大将を混ぜてみました、といったところで、腰の刀に加えて、背中にも6本刀を差しての大活躍。はじめての桟敷から近々見ると、遠くからは気がつかない、細かいお芝居していておもしろかった。
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「愛陀姫」の前に「紅葉狩」もあったのでした。
勘太郎のお姫様から鬼へ変身。鬼が鬼♂で鬼女ではなかったかもン・・・。すごみはあったが色気に欠けた。
巳之助の山神は、動きは軽やか、よく体が切れてたけど台詞が不安定だったかな。巳之助は、三津五郎さんの長男18歳とやら、ということは2階の照明ボックスで、二日とも見守っているのが見えた浴衣の人はきっとお父さんだね。
だいたい、お姫様(人に逆らわれたり、無視されたりしたことの無い)ががんばって舞を見せているのに、なんと寝こんじゃうから、鬼のように怒って襲ってきた、という話かなと(笑)。
友達と一緒にまず2階席で見て、おもちろかったね〜♪ (昔の夢の遊民社のお芝居を思い出したそうです)。
もう一回、隅々まで注目しつつ見たいな、音楽もかっこよかったし、もう一回聞きたいなと、うっかりオンラインチケットを覗いたら、なんと一階の桟敷席にひとつ空きが! この夏は休み無く働いた自分にご褒美、歌舞伎座が建て替えになる前に一度は桟敷と思ってたし、と言い訳してクリック。
どうせなら、歌舞伎座の桟敷でこそザ・ 幕の内弁当じゃん、と贅沢の上塗り(開演前に注文を取りに来て、休憩前に後ろの下駄箱の上にお届けされます)。お供に恵比寿ビール・・・ここまでは贅沢・・・は、外で買って入りました、と結局ボンビーナかい。えっと、ちなみに、お弁当は、お味はそれほどではなかったな、ええお値段したのにお吸い物なしかい、湯飲みは発泡スチロールかい^^;)
舞台に2匹の象が出てきたときに、映画『アマデウス』で、モーツァルトと組んで新しい出し物をつくって一気に人気をさらおうという座頭役者の出てくるシーンを思い出した。
芝居というのがイコール歌舞伎で、官許の3座に、小さいオフブロードウェイみたいな小屋がいっぱいあって人気を競っていた頃は、こんな風に、「お〜い、こっちの小屋の新作おもしろいぞ。象が出たんだってよお」とか、評判になってどっと入りが違ったり、興行が伸びて何ヶ月も続いたりしたんだろうな。
勘三郎さんは、伝統でございと守りと伝承だけに固まってないで、ほかのエンターテインメント全部を相手にしてがんばってるわけで、野田さんでも、串田さんでも、どんどん引っ張り込んでばんばんおもしろいもの作って頂けるととても楽しい♪ 「愛陀姫」は、あんなの歌舞伎じゃないとか賛否両論だったようだけど、2回も行ってしまったように、わたしにはとってもおもしろく、いいんじゃな〜い、というか、がしがしやっていただきたい。ただ、大活躍でプロデュースもやっていると、自分の個人技も高めていくのがたいへんだろうな、この前見た「正岡」みたいないい演技も、それはそれで見たいわけでと欲張りに。
ちゃんとした劇評を読みたい方は、渡辺保先生のこちらのページを。
たったひとつ、そりゃないでしょー、と残念だったのはラストシーン。
恋人たちが地下の墓場に閉じこめられて、重なりあって息絶えて幕、と大悲劇なんだけど(だいたい死因は何? ぺらぺらしゃべってたのに突然に酸欠? 絶望死? というのはともかく)、二人の魂が寄り添って天に昇っていくのを表現したのが、ひゃあ、白い風船が二つ、洞窟の天井にポコンポコンとぶつかりながら押し出されて来て、糸が見える素朴さで上昇、天井へと。おやおや、客席思わず失笑。いまどきの舞台美術、なんかもうちょっとロマンチックに綺麗に上手にできたでしょうに、ちょっと唖然とする幕切れでした。あれがなければ、もっと最後の拍手は来てたと思うけどなあ。唖然としちゃったよ。
亀蔵さんウォッチング。今回は多々木斬蔵という名で、ちょっとチャリ入った、一応侍(副)大将ぐらい。役作りは「七人」の菊千代と、マカロニウエスタンのおっきな拳銃をいっぱい差した間抜けな山賊の大将を混ぜてみました、といったところで、腰の刀に加えて、背中にも6本刀を差しての大活躍。はじめての桟敷から近々見ると、遠くからは気がつかない、細かいお芝居していておもしろかった。
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「愛陀姫」の前に「紅葉狩」もあったのでした。
勘太郎のお姫様から鬼へ変身。鬼が鬼♂で鬼女ではなかったかもン・・・。すごみはあったが色気に欠けた。
巳之助の山神は、動きは軽やか、よく体が切れてたけど台詞が不安定だったかな。巳之助は、三津五郎さんの長男18歳とやら、ということは2階の照明ボックスで、二日とも見守っているのが見えた浴衣の人はきっとお父さんだね。
だいたい、お姫様(人に逆らわれたり、無視されたりしたことの無い)ががんばって舞を見せているのに、なんと寝こんじゃうから、鬼のように怒って襲ってきた、という話かなと(笑)。
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